『月信』1月号
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李イ九州大学院にて、人工光合成システムについて研究しています 皆様、こんにちは。米山奨学生のイ・ドンソプと申します。私は韓国の釜山出身で、現在は九州大学理学府錯体化学専攻の修士2年生です。大学生の頃から海や山でのスポーツに興味を持ち、長い間自然の中での活動を続けてきました。しかし、人間の活動による自然の汚染に対し、警戒心と責任感を抱き、地球の未来に肯定的な影響を与える仕事をしたいと思うようになりました。しかし、具体的に何をしたいのかについての目標がなかったため、無闇に視野を広げるためにさまざまな経験を積むことにしました。その中で、韓国の釜山大学(PNU)の実験室で研究生として実験室業務の経験の機会を得ました。このとき、未知の領域を解明しようと努力する研究者たちの情熱に感銘を受けました。それを機に、広い世界でさまざまな人々と共に、人類がまだ到達していない領域を明らかにする仕事をしたいと思い、日本留学を計画しました。 留学の準備の過程で、人工光合成システムの研究開発に興味を持って九州大学大学院の錯体化学研究室に修士課程で進学しました。ここでいう人工光合成システムとは、光を利用して二酸化炭素を酸素や有用な有機物に変換する植物の 光合成からアイデアを得て、人工的に二酸化炭素を水素を含むさまざまな形の液体や気体燃料に変換するシステムです。 現在、私は先述の人工光合成システムの一部である二酸化炭素還元触媒の開発と研究に取り組んでいます。特に、「触媒中の作用基の位置調整による触媒の効率変化」というテーマで研究しています。私はこのシステムの研究を通じて、現在人類が直面している地球温暖化の問題の解決に大きく貢献できると考えています。 私は日本での修士課程留学にとどまらず、指導教授である酒井先生の教えのもとで博士課程を修了し、独立した研究者として日本の科学界に貢献したいという抱負を持っています。遠い目標ではありますが、米山ロータリー奨学会の奨学生として大きな支援を受けており、研究生活を続ける力を得て、夢に向かって努力する楽しい日々を過ごしています。また、以前から日本文化が好きだった私にとって、太宰府RCのメンバーの皆様によって日本でのさまざまな経験をする機会を与えていただき、日本での生活に迅速に順応していっています。お返ししきれないほど貴重な経験と助けをくださったロータリークラブの皆様に再度感謝の意を表し、社会に貢献する一員となるために、毎日楽しく一生懸命努力していきます。ありがとうございます。1月号 No.8   9九州大学大学院理学府錯体化学専攻科修士課程2年生世話クラブ:太宰府RCカウンセラー:三條裕士 東ドンソプ燮 (韓国)

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