『月信』12月号
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10(4)質疑応答① 2025-26年度RI会長のメッセージについて——————————————————— 灘谷パストガバナー• RIのトップダウン、上意下達方式は最近目に余るものがある。• 決議23-34第3項には、国際ロータリーの役割が明示してあり、ロータリーの情報の集積所となっている。いわば、ロータリーの活動の標準化であり、会員ありき、クラブありきの原点を疎かにするとRI理事会の言うがままになることを危惧している。———————————————————濱野ガバナーノミニー• ありがたいご意見であり、同様の違和感があった。意見をするには、このことについて知識を持っていないと対応できないため、学ぶ期間であると考えている。RIの動向に十分に注意しながら、当地区は発信力のある地区と捉えて準備をするためにも報告した。引き続き、ご指導いただきたい。② グローバルなロータリーについて———————————————————穴井パストガバナー• モットーは「奉仕第一、自己第二」であり、RI会長はそれに沿う方が就任する。日本の国民性に合いにくいため、グローバルなロータリーとのギャップがある。ガバナーは、その点を勘案してリーダーシップを発揮されると良いのではないか。③ 最近の国際ロータリーについて———————————————————廣畑パストガバナー• ポールハリスの回顧録には、ロータリーとは民主的な組織であって独裁者によりコントロールするものではないとある。• 最近のRIはトップダウンの傾向の影響からか、アメリカのロータリークラブは壊滅的な状況である。ボストンロータリークラブは400名から13名へと会員減少、ポールハリスがつくったシカゴロータリークラブは800~900名の会員が、現在では100名~150名となっている。福岡西ロータリークラブの姉妹クラブであるオークランドイーストロータリークラブは消滅してしまった。• 以前にラダクルRI会長がボトムアップとメッセージを発信され、多くの共感があった。• トップダウンで独裁的な組織となってしまうとローターの崩壊を招くと危惧する。———————————————————————吉田ガバナー 「公共イメージ」という言葉はブランディング重視であり、それは陰徳と矛盾するとの反発も根強い。整合性のとれない考え方ではないが、丁寧な配慮を要するタームだと考えている。「トップダウン」という言葉が、どのような文脈で発信されているのかを確認しなければならないが、RI会長ノミニーはブラジル・サンパウロ州が出身国ということもあり、国民性の影響など注視をしていく必要がある。一方、日本のロータリーの興味関心は、SRF(ロータリー未来形成)が迷走していて、今後の方向性が定まりきらない現状を踏まえ(なお、「SRF」という用語は現にない。)、SRFに示されていた基軸になる考え方(「地域化」)において、RIでの日本のロータリーの存在感を異なる形でアピールしようという点に問題関心が集中しつつあるように思われる。単純に「トップダウン」という言葉のイメージだけに囚われてしまうと、評価を誤る危険がある。多様なモザイクの意見があることを知っておくべきである。伝統的なロータリーの価値観は尊重するに値する。しかし、そこに閉じこもってしまうとロータリーは力を失っていくため注意をしながら車の両輪のように回していくことを心掛けるべきではないか。この点は、クラブへのメッセージとして特に注意しながら発信している。こうした方針は、野﨑ガバナーエレクトと濱野ガバナーノミニーにもしっかりと受け継いでいただきたいと望んでいる。6. 地区大会分担金について————————————————————穴井パストガバナー 博多ロータリークラブ会長から、地区大会等分担金について質問を受けている。灘谷ガバナー年度から地区大会分担金が暫定的に一人当たり10,000円と決められたが、その金額の妥当性については今後検討するとなっていた。その経緯と現状についての確認をしたい。————————————————————灘谷パストガバナー(1)経緯説明と現状報告 • 当時、長期計画委員会の富田委員長へ安増パストガバナーから提案があったのが発端である。• 地区大会の運営を見直すにあたって、都度の登録料徴収は不公平感やキャラバンによる宣伝活動の負担などから一律登録制へ変更してはどうかというものであった。• 一律10,000円の根拠は、当時会員数約3,200名で各クラブから一律5,000円を義務的に負担して

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